【オールインアビス】設定は良いが、完成度は未熟──惜しいギャンブル推理ADV【レビュー】

レビュー
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ジャンルアドベンチャー
ハードPC/Steam、Switch、PS5/PS4、
※Steam版でプレイ済
発売日2025年4月9日
発売元Alliance Arts
開発元ACQUIRE Corp.WSS playground
プレイ時間10時間(ストーリークリア)
24時間(実績コンプ)

オールインアビス とは?

『オールインアビス イカサマサバキ』は、ギャンブル特区“街”を舞台に、「魔女」と呼ばれる最強ギャンブラーたちと戦うポーカーバトル推理アドベンチャー

テキサス・ホールデムをベースにした1on1バトルと、相手のイカサマを見破るための推理パートが組み合わさっているのが特徴。
ゲームとしては、章に分けられたアドベンチャーゲームであり、各章には倒すべき「魔女」がいる。基本的に「魔女」はイカサマを使っているので、そのイカサマを封じるために”街”を探索しながら情報を集めるゲームです。

良かった点

設定は光る -イカサマ推理×ポーカーバトル-

本作最大の強みは、「イカサマをする相手と戦う」という着想そのもの
対戦前に街で調査を行い、相手が使うイカサマの内容を推理してバトルに備える流れは、“ギャンブル×アドベンチャー”というジャンルに適していると思います。

設定と仕組みの相性は抜群で、「どのようなイカサマが行われているか」「このイカサマをどう潰すか」と思考を巡らせる工程は、ポーカーを題材にした物語ゲームとして面白かったです。

キャラクター -個性あふれるキャラクター-

全体的にキャラの“濃度”が高い
ビジュアル、性格、ギャンブルへの執着、価値観――どれも一癖も二癖もある人物ばかりで、ただの敵・味方では終わらない魅力を放っています。

ポーカーゲームとしてでもなく、「キャラゲーとして見たとき」に一番光る作品かもしれません。フルボイスでないのが非常に惜しいです。

気になる点

ポーカー部分のゲーム性は薄い

はっきり言えば、ポーカーは“飾り”のような存在。

  • 対戦は1on1のみ。複数人戦はなし。
  • 「挑発+オールイン+他スキル」で大体の敵が倒せる。
  • 雑魚戦は作業。

結果、ポーカーを“戦略”として楽しめる構造ではなく、イベント進行装置としての役割に終始している。

推理と称する部分も実質は「おつかい+正解選択肢連打」

イカサマを見破るには街中で情報収集をするが、
そこには「考察」や「手がかりの組み合わせ」のような本格的な推理は存在しない。

  • 情報を集める=クエストチェックリストを埋める作業。
  • 選択肢にミスのデメリットはなく、当たるまで選べばOK
  • 結果、推理ADVとしての“達成感”や“ロジック構築”は得られにくい。

まとめ

おすすめ度★★★☆☆

設定は光るが、荒削りなギャンブルアドベンチャー!

  • おすすめする人
    • ギャンブル題材のADVが好きな人
    • バランスが悪くても、設定やノリが好きなら最後までやれる人
  • おすすめしない人
    • 本格的なポーカーゲームを期待している人
    • ロジックで解く本格推理を求めている人
    • フルボイスや高クオリティな演出を求める人

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